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チャネル・ディヴィニティ:ヴェクナ
2011年2月7日 ゲームチャネル・ディヴィニティ:ヴェクナ
ロバート・J・シュワルブ
原文:http://www.wizards.com/DnD/Article.aspx?x=dnd/drcd/201101vecna
それでも、我々は忘れてはいない。見せかけの慈善は終わった。ヴェクナの遺産は、真の反乱を欲したもう。あの神々は、我らの抱くあらゆる信条を根絶やしにした。我らが主を追い落とし、その名を穢した。あの者どもが自らの悪を見出す唯一の方法は、我らの忌まわしき行いに関わらせることだろう。そして連中は、自らのなした悪が我々のためになったことを悟るのだ。-モーゼレンの書
多元宇宙の探求者は、“不具なるもの”に目を向ける真似など滅多にしない。「ヴェクナ」というその名はそれだけで聞くものに恐怖を呼び起こす。闇の神に関する伝承は、おそらく究極であろう死霊術と苦痛、裏切りと悪で満ちている。その身が定命であったころ、ヴェクナは当時の誰もが忌み嫌うことをなさんと欲した。彼こそが自らの肉体を捧げて、リッチとしての不死を得た最初の人物であったのだ。彼は魔力をふるってアンデッドの軍勢を作り、自らの帝国を打ち立てた。その後片割れに裏切られて片手と片目を失い、シャドウフェルに追われてその戦いを続けた。やがてその力は頂点に上り詰め、秘密、アンデッド、そして死霊術の神となるだけの神気を得るに至る。
“囁くもの”の導きと啓示を受け、穢されずにすむ術などどこにあろう?ヴェクナの闇の抱擁を受けた定命の存在が、どうして理性的でいられよう?英雄たる冒険者たちが、裏切りの神と和するなどどうしてできよう?疑うべくもなし、ヴェクナは悪であり、この神への奉仕は裏切りから始まる。帰するところ、ヴェクナとは不死の神。その悪とは悪夢の杖であり、世界を死霊の術で覆い尽くさんと努め、絶え間なく自らの穢れへと誘う。
そしてさらに、ヴェクナとは闇、秘密の神、囁く者の主、禁じられた知識の護り手である。邪悪の栄える世界においては、ほとんど皆が隠されたままにしておきたいことがある。真実の中には、見つかってはいけないものもあるのだ。普通では考えられないことだが、白日にさらされてはならない秘密を守るために、ヴェクナの信徒が英雄たちと協力し合うこともありうる。
真実?
ヴェクナの信徒にとって、真実は決して重要なものではない。移ろいやすい、考え方によって形を変えるものと彼らは見なす。事実を変えることが自らの神のためになるなら、彼らは変える。ヴェクナの信徒絡みで厄介なのは、何をするにも秘密が最優先事項になることだろう。彼らは憎き他の神の信徒とやりあう危険を冒すことより、陰から己の計画を進めることをよしとする。さらに厄介なことに、ヴェクナ信徒には協働する義務などない。多くの聖職者は単独で動き、同じ考え方を持つ忠実な信奉者からなる小規模なカルトを作る。この2つにより、己の神についての存在と、この世界で“囁くもの”に仕えることの意味について、各セクトは独特の説を持つに至る。
いずれのヴェクナ崇拝者にとっても共通する真実はある。定命の身であった頃より、ヴェクナは強大な魔力の持ち主であった。同胞たるカースの助けもあり、ヴェクナは魔法の専修によって束の間さらなる力を操った。やがて彼はリッチ・トランスフォーメーションの儀式を創り出してリッチとなり、最後には「不浄なる暗黒の書」を著した。それからほどなくしてカースはヴェクナを裏切り、滅ぼしかけるところまで追いつめる。ヴェクナは斬られ散らされた。だが魂はその強大な邪悪さゆえに消え失せることなく、新たな身を形作った。片手と片目を失った身を。死が儀式を全きものとし、欲した神位に押し上げた。
力を得るまでのヴェクナの人となり、裏切りの経緯、いかにヴェクナが神になったか、という一連の出来事はすべて論争の種であり、ヴェクナがその地位に就いた時以来争われる、多様な解釈をもつ事実でもある。先のモーゼレンの書で触れたように、ヴェクナはその才と力にゆえに他の神に恐れ嫌われ、迫害されたと信じる者もいる。またあるものは、ヴェクナは“かつてありし神”の定命の子孫であり、この世界の希望として信仰されていると主張する。ほかには、ヴェクナを産んだ見下げ果てた魔女が、正義の狂信者の手で焼かれるまでの間、どのような闇の生き方を彼に示したのかもいくつか物語がある。カースという存在は、ヴェクナをネルルの干渉から解き放った救いであると見る向きもあれば、力欲しさに主の手を噛んだ飼い犬程度に扱う者もいる。
真実に近づくにはあまりにも多くの説があるが、これこそが不具なるものの望むところである。彼の勃興の道程を秘することこそが、自らに取って代わる芽を摘んでおくことになるのだから。定命の存在もまた、ヴェクナにまつわる伝承を実際に起こりえた範囲より、はるかに手の込んだものに作り上げる。作り話が突拍子もないものであればあるほど、より畏れられ偉大なヴェクナになるというものだ。しかして、ヴェクナを理解し、世界にどんな興味を持っているかということを理解するのに、その過去など無用でしかないことがわかる。神話や伝説が神位を得るまでの十分な説明になるし、その飾った物語から、自らの生まれより高みを欲した彼の独特の人となりをうかがうことができる。
禁じられた伝承の護り手
確かにヴェクナは巨悪だが、だからといってこの神につながるものことごとくが悪とは限らない。ヴェクナはアンデッドの神ではあると同時に、信奉者にあらゆる犠牲を払っても危険で禁じられた知識を護り抜くよう命ずる、秘密を司る神でもある。ヴェクナの信徒の大部分はこの命令を禁じられた知識の深みに臨むための免状と思っているが、その行間からは、最重要な部分を秘密にしておきたいヴェクナの意図を読める。
ヴェクナは世界を征服し、生きとし生けるものをアンデッドの僕にするつもりなのは間違いないものの、“彼方の領域”に狂気をまき散らす気はないし、アビスから地獄の軍勢を率い、創造のための破壊を起こす気もない。ネルルに力を取り戻してほしくはないし、“鎖につながれし神”を牢獄から解き放つことも望まない。最終的な目的は世界に存在するあらゆる脅威を排除することであり、それにつながる思想・呪文・儀式を秘密のままにしておくことに最も執着している。
それゆえヴェクナは、世界を危うくしかねないとみるや、ただちに自らの信徒を急き立ててその存在を消させようとする。信徒たちはそうした知識を集め、アイウーンの手が決して届かないような、深くて暗い保管庫の奥の奥にしまう。“禁じられた伝承の護り手”は古くからの、ヴェクナにつながる小さなセクトと伝えられている。ヴェクナがリッチとして世界を闊歩していた頃を知る者によれば、そのセクトは、危険な伝承を集め、ヴェクナに捧げる(そしておそらくヴェクナはそれを研究し、“不浄なる暗黒の書”にまとめたと思われる)任務における執行組であるそうだ。護り手はヴェクナが手と目を失い、人としての生を終えた時代を生き延びたセクトである。
ほかの主要流派と違い、多くのヴェクナ信者は護り手の存在すら知らない。やりかたはヴェクナ信徒の典型で、自分たちのやり方で秘密の価値を測り、望ましくない思想や考えを葬るべく、闇から闇へと危険な知識を集める。他と一線を画すのは、護り手は善悪の争い、いずれの側にもつかないことを決めている点である。世界を危険思想から守ることが、己に課せられた神聖なる勤めであると信じて疑わない。ヴェクナ降臨の暁には、自分たちの成果をかの神が望むままに差し出すことを夢見ている。その時が来るまで、護り手は己が手で集めた知識を漏らさぬよう努め、死も厭わない。
この世界の中で、護り手の味方などまず存在しない。護り手はヴェクナ信者が神聖視する儀式や式典を拒絶するため、同じ信徒の中ですら異端扱いされ、信用されていない。また、護り手はアイウーンとその信徒たちを、自分たちがどれほど危険な火遊びをしているかわかっていない連中とみなして争っている。アイウーンの信徒の大部分は、どれほど危険であろうと、知りうることはすべて研究に用いられるべきと信じている。知識はそれ自体が危険なのではなく、その使い方にあると。それゆえ定命の者は、自らの研究する知識で道を外さぬことが、責務としてその双肩にかかる。お分かりのことと思うが、護り手は知識の有用性や知識そのものの存在について価値を見出すことは皆無であり、ただ世界に無用な力や破壊としか考えない。それゆえに、護り手は可能ならアイウーンの寺院に潜入し、怪しい物証の奪取や、その研究を完成させてしまうと脅威となる人物の暗殺を試みる。
不浄なる暗黒の書
世界中で、最強にして最古の悪が込められたものこそ、不浄なる暗黒の書である。ヴェクナがこれを著したのは、カースに裏切られて不具の身になり、危うく滅ぼされるより前であると信じられている。その中には、デヴィルの扱い方からデーモンとの取引のやり方といった、ヴェクナが定命の者であった頃に得た闇の知識や伝承が綴られている。ヴェクナは死霊術を飛躍的に発展させ、星々からの怪しいパワーを見つけ、極めつけは定命の世界から外に足を踏み出す儀式まで記した。ヴェクナはこの本が決して自身の蔵書から流出させるつもりはなかったが、裏切りの際に止めることはできなかった。
以降、この書はアーティファクトとなり、いつでもどこでも混乱と絶望をもたらすべく、歴史の要所にその姿を見せる。ヴェクナ信者の大部分は、封印するためにしろ、読んで真の力に覚醒するためにしろ、生涯をかけたこの書の争奪戦に加わる。
ヴェクナに仕える
ヴェクナに仕えるということは、日陰者として人生を歩むことに等しい。行動のすべて、努力のすべてが、他には決して理解されない、あるいは仮の主人の意に反するような存在に捧げられていることを隠すための嘘である。自らの秘密は頑なに守り、親しきものと諍いになろうとも知識を発見の目から護る。ヴェクナの教義が自身の良心に訴えかけるところがほとんどないため、闇に身を置くことを恐れない。
また無属性の信奉者にとって、ヴェクナへの信仰は実用的な観点からになるだろう。ヴェクナを奉仕の見返りに力を与えてくれる庇護者とみるには縁遠い。神の定めたことに従って行動するだろうが、黒い陰謀には進んで加担したりはしない。闇の影響力を和らげる結果のことを行おうとも、積極的に釈明を行う必要はないのだ。例えば他の神々から同類と見られているレイヴン・クイーン、ゼヒーア、アスモデウスなどと敵対することすらありうる。とはいえ、積極的に仲間を悪に染めるのが主義ではなかったとしても、仲間が悪事に手を染めるのを止めることはなく、その悪事を後々自分のために利用することを厭わない。
ヴェクナの僕を作る
ヴェクナの僕を作るなら、以下の考え方を頭に入れておくのがよいだろう。
クラス
ヴェクナに仕えるすべてのキャラクターが信仰クラスとは限らない。ヴェクナは影の力の源と強く結びついているため、信徒の大部分もそれに倣おうとする。アサシン、メイジ、ウォーロックはその典型だ。信仰クラスでは、ヴェクナは属性絡みでいくぶん込み入った話になる。信仰クラスの大半はその神と属性を同じにすることを求められるため、インヴォーカーや(キャバリアではない)パラディンをプレイしたいなら、属性は悪に決まる。アヴェンジャーやクレリックは若干融通が利き、無属性か悪かが選べる。2つのクラスは例外で、ウォープリースト(堕ちた地の勇者)とルーンプリーストは仕える神に関係なく属性を選べる。とはいえ、明らかに悪の神に仕えるのだからそれなりの理由が必要になるだろう。
種族
どんな種族も不具の神に忠誠を誓う理由はありえる。ヴェクナはリッチとなる前はヒューマンであり、伝統・価値観・文化といったものの見方がヒューマン由来のものであるため、ヒューマンは一番数が多い。レヴナントもアンデッドという身に唯一理解のあるヴェクナに身を捧げるかもしれない。デーヴァやほとんどのフェイ起源の種族は、この影の神にはほとんど興味を持たない。
技能と技能パワー
秘密の神の信徒なのだから、それに類する物事に習熟したり、汎用パワーを関係のある技能パワーに置き換えたりするのがたしなみだろう。まずはヴェクナが最も関心を持つ魔法学、歴史に宗教が優先だ。
特技
この記事で解説している特技に加え、ヴェクナの信奉者は信仰関係、知識伝承、そして影の勇者に記載されているような、影と関わりのある特技を好む。特に、<死の使徒>、<学識の使徒>、そして<影の使徒> (堕ちた地の勇者) はヴェクナが自らのお気に入りに力を授けたような表現ができる。
クラス特徴とパワー
キャラクターのパワーを選ぶにあたっては、他のクリーチャーから隠れたり欺いたりする[幻]キーワードのようなパワーに専念しよう。アンデッドを創る、あるいは影から力を得られるかのような[死霊]ダメージを与えるパワーも重要だ。DMの許可が得られれば、[光輝]キーワードのパワーを[死霊]や[精神]に置き換え、それらしくするのもいいだろう。
属性と詰めとなる細部
繰り返しになるが、ヴェクナを奉ずる定命の大部分は悪属性であるため、冒険者向きではない。ごく稀にいる無属性の信奉者にしても、あえて自身の信心を明かして神敵から迫害を受けようとはしない。どのようにして囁かれしものに惹かれるに至ったか?ヴェクナを信仰するプレイヤー・キャラクターを作るなら、“禁じられた知識の護り手”が世界への正義と神への忠誠の折り合いをつけるのに格好の存在になるだろう。英雄的行為をしつつ、このセクトは構成員に対する制約が少なく、ヴェクナの悪に染まりにくい。高潔な騎士のキャラクターと手段や方法についてやりあうことになるかもしれないが、世界の破滅に対しては協力できるだろう。
このセクトに関係を持たないことを選ぶなら、どういう物語になるだろう?自分の神の影の側面と、この世界で課せられた責務に対してどう向き合うのか?ヴェクナとは終末なのだろうか?ヴェクナを模して神への道を望むのか?レイヴン・クイーンやゼヒーアのような、他の神憎しからヴェクナに仕えているのか?自らの信心はひた隠しにするのか、はたまた身の危険を顧みずパンテオンでも最悪の扱いである神に献身するのか?神敵に相対したとき、どう振る舞うのか?いくら無属性であるとはいっても、仕える神が勧めているのは悪行なのだ。パーティーが同じ穴のムジナであったとしても、悪の冒険者は滅多に成功を掴めない。裏切りやパーティー内の陰謀が互いの足を引っ張り、ほとんどすべてのケースが血みどろの共食いに終わる。例によって、悪のキャラクターを作る前に、ダンジョン・マスターやほかのプレイヤーとよく話し合って、パーティー全体の方向性に反しないよう調整しておくこと。
新しい英雄級特技
“その名を囁かれしもの”は、アンデッドや秘密の分野の覇権を我が物にと試みる。その信奉者や意志の代行者に、主人は働きに応じた褒美で報いる。ヴェクナの僕のような信仰キャラクターにぴったりくる特技を以下に記す。
Command Undead Vecna Feats
Corrupting Presence
Hasten the Rot
Master of Secrets
Touched by Darkness
Vecna’s Final Command
Command Undead
ヴェクナはすべてのアンデッドの支配を狙っており、その闇の支配力を自らに仕える者にも使わせる。
前提条件:アンデッドを目標にする“チャネル・ディヴィニティ”のクラス特徴、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君はコマンド・アンデッドのパワーを得る。
Command Undead 特技パワー
君はアンデッド・クリーチャーを数瞬だけ言いなりにする。
[遭遇毎]◆[信仰]・[装具]・[影]
標準アクション 近接爆発5 (レベル21で10)
目標:爆発内のアンデッド・クリーチャー1体
攻撃:[判断力]対意志
ヒット:君は目標を3+[選択能力値]マスまで横滑りさせる。目標は君の次のターン終了時まで動けない状態になる。目標に隣接して自分のターンを終了したクリーチャーはすべて5ダメージを受ける。
レベル11:10ダメージを受ける。
レベル21:20ダメージを受ける。
ミス:目標は君の次のターン終了時まで幻惑状態になる。
Corrupting Presence
君が闇から力を得て攻撃するとき、ヴェクナは君に影のような外套を纏わせるのを好む。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:[死霊]のキーワードを持つ、遭遇毎および一日毎の[信仰]パワーを使用するとき、君は近接爆発1の区域を作ることができる。この区域は君の次のターン終了時まで持続する。区域内の“明るい”光は“薄明るい”光になる。この区域内にいる味方が[死霊]キーワードを持つ攻撃パワーを使用する際、攻撃ロールに+1のパワー・ボーナスを得る。
Hasten the Rot
アンデッド・クリーチャーは君からヴェクナの匂いを感じ取る。君に打たれるたび、連中は君の背後にいる闇の主人の存在に身をすくませる。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君の[死霊]キーワードを持つ遭遇毎および一日毎のパワーがヒットしたアンデッドの敵は、通常の効果に加え、君の次のターン終了時まで減速状態になる。
Master of Secrets
君の知識の秘密が、使命を達成するのに必要なパワーを授ける。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君はあたかも<魔法学>、<地下探検>、<歴史>、<自然>、<宗教>に習熟しているかのように技能パワーを習得することができる。
Touched by Darkness
禁じられた研究が君の魂を黒く染める。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君が[死霊]キーワードを持つ[信仰]パワーを使用するとき、君の攻撃は目標の持つ[死霊]に対する抵抗を5ポイントまで無視する。
Vecna’s Final Command [信仰]
命令すれば死霊術の力が君のもの。君は己の神格の力を呼び降ろし、死にゆくクリーチャーを操って最期の奉公をさせる。
前提条件:“チャネル・ディヴィニティ”のクラス特徴、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君はヴェクナズ・ファイナル・コマンドのパワーを得る。
チャネル・ディヴィニティ:ヴェクナズ・ファイナル・コマンド 特技汎用パワー
君は死を一時食い止め、最後の一撃を打たせるだけの時間を稼ぐ。
[遭遇毎]◆[チャネル・ディヴィニティ]・[信仰]
即応・割込 近接爆発5
トリガー:爆発の範囲内のクリーチャーのヒット・ポイントが0以下になる
目標:トリガーを誘発したクリーチャー
効果:目標は君が選択したクリーチャー1体に対して1回の基礎攻撃を行う。
筆者について
ロバート・J・シュワルブはダンジョンズ&ドラゴンズ、ウォーハンマー・ファンタジー・ロールプレイ、A Song of Ice and Fire RPG、 Star Wars RPG、d20システムにおいて200近いタイトルのTRPGのデザインや開発にかかわって表彰されたゲーム・デザイナーだ。ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト社での最近の作品はD&D® Gamma World:Famine in Far-Go、Dark Sun Campaign Setting、モンスター・マニュアル3があり、またドラゴン・ダンジョンマガジンの両方で、レギュラーのライターをしている。著者に関してさらに知りたい場合は、彼のウェブサイト(www.robertjschwalb.com.)を参照してほしい。
ロバート・J・シュワルブ
原文:http://www.wizards.com/DnD/Article.aspx?x=dnd/drcd/201101vecna
それでも、我々は忘れてはいない。見せかけの慈善は終わった。ヴェクナの遺産は、真の反乱を欲したもう。あの神々は、我らの抱くあらゆる信条を根絶やしにした。我らが主を追い落とし、その名を穢した。あの者どもが自らの悪を見出す唯一の方法は、我らの忌まわしき行いに関わらせることだろう。そして連中は、自らのなした悪が我々のためになったことを悟るのだ。-モーゼレンの書
多元宇宙の探求者は、“不具なるもの”に目を向ける真似など滅多にしない。「ヴェクナ」というその名はそれだけで聞くものに恐怖を呼び起こす。闇の神に関する伝承は、おそらく究極であろう死霊術と苦痛、裏切りと悪で満ちている。その身が定命であったころ、ヴェクナは当時の誰もが忌み嫌うことをなさんと欲した。彼こそが自らの肉体を捧げて、リッチとしての不死を得た最初の人物であったのだ。彼は魔力をふるってアンデッドの軍勢を作り、自らの帝国を打ち立てた。その後片割れに裏切られて片手と片目を失い、シャドウフェルに追われてその戦いを続けた。やがてその力は頂点に上り詰め、秘密、アンデッド、そして死霊術の神となるだけの神気を得るに至る。
“囁くもの”の導きと啓示を受け、穢されずにすむ術などどこにあろう?ヴェクナの闇の抱擁を受けた定命の存在が、どうして理性的でいられよう?英雄たる冒険者たちが、裏切りの神と和するなどどうしてできよう?疑うべくもなし、ヴェクナは悪であり、この神への奉仕は裏切りから始まる。帰するところ、ヴェクナとは不死の神。その悪とは悪夢の杖であり、世界を死霊の術で覆い尽くさんと努め、絶え間なく自らの穢れへと誘う。
そしてさらに、ヴェクナとは闇、秘密の神、囁く者の主、禁じられた知識の護り手である。邪悪の栄える世界においては、ほとんど皆が隠されたままにしておきたいことがある。真実の中には、見つかってはいけないものもあるのだ。普通では考えられないことだが、白日にさらされてはならない秘密を守るために、ヴェクナの信徒が英雄たちと協力し合うこともありうる。
真実?
ヴェクナの信徒にとって、真実は決して重要なものではない。移ろいやすい、考え方によって形を変えるものと彼らは見なす。事実を変えることが自らの神のためになるなら、彼らは変える。ヴェクナの信徒絡みで厄介なのは、何をするにも秘密が最優先事項になることだろう。彼らは憎き他の神の信徒とやりあう危険を冒すことより、陰から己の計画を進めることをよしとする。さらに厄介なことに、ヴェクナ信徒には協働する義務などない。多くの聖職者は単独で動き、同じ考え方を持つ忠実な信奉者からなる小規模なカルトを作る。この2つにより、己の神についての存在と、この世界で“囁くもの”に仕えることの意味について、各セクトは独特の説を持つに至る。
いずれのヴェクナ崇拝者にとっても共通する真実はある。定命の身であった頃より、ヴェクナは強大な魔力の持ち主であった。同胞たるカースの助けもあり、ヴェクナは魔法の専修によって束の間さらなる力を操った。やがて彼はリッチ・トランスフォーメーションの儀式を創り出してリッチとなり、最後には「不浄なる暗黒の書」を著した。それからほどなくしてカースはヴェクナを裏切り、滅ぼしかけるところまで追いつめる。ヴェクナは斬られ散らされた。だが魂はその強大な邪悪さゆえに消え失せることなく、新たな身を形作った。片手と片目を失った身を。死が儀式を全きものとし、欲した神位に押し上げた。
力を得るまでのヴェクナの人となり、裏切りの経緯、いかにヴェクナが神になったか、という一連の出来事はすべて論争の種であり、ヴェクナがその地位に就いた時以来争われる、多様な解釈をもつ事実でもある。先のモーゼレンの書で触れたように、ヴェクナはその才と力にゆえに他の神に恐れ嫌われ、迫害されたと信じる者もいる。またあるものは、ヴェクナは“かつてありし神”の定命の子孫であり、この世界の希望として信仰されていると主張する。ほかには、ヴェクナを産んだ見下げ果てた魔女が、正義の狂信者の手で焼かれるまでの間、どのような闇の生き方を彼に示したのかもいくつか物語がある。カースという存在は、ヴェクナをネルルの干渉から解き放った救いであると見る向きもあれば、力欲しさに主の手を噛んだ飼い犬程度に扱う者もいる。
真実に近づくにはあまりにも多くの説があるが、これこそが不具なるものの望むところである。彼の勃興の道程を秘することこそが、自らに取って代わる芽を摘んでおくことになるのだから。定命の存在もまた、ヴェクナにまつわる伝承を実際に起こりえた範囲より、はるかに手の込んだものに作り上げる。作り話が突拍子もないものであればあるほど、より畏れられ偉大なヴェクナになるというものだ。しかして、ヴェクナを理解し、世界にどんな興味を持っているかということを理解するのに、その過去など無用でしかないことがわかる。神話や伝説が神位を得るまでの十分な説明になるし、その飾った物語から、自らの生まれより高みを欲した彼の独特の人となりをうかがうことができる。
禁じられた伝承の護り手
確かにヴェクナは巨悪だが、だからといってこの神につながるものことごとくが悪とは限らない。ヴェクナはアンデッドの神ではあると同時に、信奉者にあらゆる犠牲を払っても危険で禁じられた知識を護り抜くよう命ずる、秘密を司る神でもある。ヴェクナの信徒の大部分はこの命令を禁じられた知識の深みに臨むための免状と思っているが、その行間からは、最重要な部分を秘密にしておきたいヴェクナの意図を読める。
ヴェクナは世界を征服し、生きとし生けるものをアンデッドの僕にするつもりなのは間違いないものの、“彼方の領域”に狂気をまき散らす気はないし、アビスから地獄の軍勢を率い、創造のための破壊を起こす気もない。ネルルに力を取り戻してほしくはないし、“鎖につながれし神”を牢獄から解き放つことも望まない。最終的な目的は世界に存在するあらゆる脅威を排除することであり、それにつながる思想・呪文・儀式を秘密のままにしておくことに最も執着している。
それゆえヴェクナは、世界を危うくしかねないとみるや、ただちに自らの信徒を急き立ててその存在を消させようとする。信徒たちはそうした知識を集め、アイウーンの手が決して届かないような、深くて暗い保管庫の奥の奥にしまう。“禁じられた伝承の護り手”は古くからの、ヴェクナにつながる小さなセクトと伝えられている。ヴェクナがリッチとして世界を闊歩していた頃を知る者によれば、そのセクトは、危険な伝承を集め、ヴェクナに捧げる(そしておそらくヴェクナはそれを研究し、“不浄なる暗黒の書”にまとめたと思われる)任務における執行組であるそうだ。護り手はヴェクナが手と目を失い、人としての生を終えた時代を生き延びたセクトである。
ほかの主要流派と違い、多くのヴェクナ信者は護り手の存在すら知らない。やりかたはヴェクナ信徒の典型で、自分たちのやり方で秘密の価値を測り、望ましくない思想や考えを葬るべく、闇から闇へと危険な知識を集める。他と一線を画すのは、護り手は善悪の争い、いずれの側にもつかないことを決めている点である。世界を危険思想から守ることが、己に課せられた神聖なる勤めであると信じて疑わない。ヴェクナ降臨の暁には、自分たちの成果をかの神が望むままに差し出すことを夢見ている。その時が来るまで、護り手は己が手で集めた知識を漏らさぬよう努め、死も厭わない。
この世界の中で、護り手の味方などまず存在しない。護り手はヴェクナ信者が神聖視する儀式や式典を拒絶するため、同じ信徒の中ですら異端扱いされ、信用されていない。また、護り手はアイウーンとその信徒たちを、自分たちがどれほど危険な火遊びをしているかわかっていない連中とみなして争っている。アイウーンの信徒の大部分は、どれほど危険であろうと、知りうることはすべて研究に用いられるべきと信じている。知識はそれ自体が危険なのではなく、その使い方にあると。それゆえ定命の者は、自らの研究する知識で道を外さぬことが、責務としてその双肩にかかる。お分かりのことと思うが、護り手は知識の有用性や知識そのものの存在について価値を見出すことは皆無であり、ただ世界に無用な力や破壊としか考えない。それゆえに、護り手は可能ならアイウーンの寺院に潜入し、怪しい物証の奪取や、その研究を完成させてしまうと脅威となる人物の暗殺を試みる。
不浄なる暗黒の書
世界中で、最強にして最古の悪が込められたものこそ、不浄なる暗黒の書である。ヴェクナがこれを著したのは、カースに裏切られて不具の身になり、危うく滅ぼされるより前であると信じられている。その中には、デヴィルの扱い方からデーモンとの取引のやり方といった、ヴェクナが定命の者であった頃に得た闇の知識や伝承が綴られている。ヴェクナは死霊術を飛躍的に発展させ、星々からの怪しいパワーを見つけ、極めつけは定命の世界から外に足を踏み出す儀式まで記した。ヴェクナはこの本が決して自身の蔵書から流出させるつもりはなかったが、裏切りの際に止めることはできなかった。
以降、この書はアーティファクトとなり、いつでもどこでも混乱と絶望をもたらすべく、歴史の要所にその姿を見せる。ヴェクナ信者の大部分は、封印するためにしろ、読んで真の力に覚醒するためにしろ、生涯をかけたこの書の争奪戦に加わる。
ヴェクナに仕える
ヴェクナに仕えるということは、日陰者として人生を歩むことに等しい。行動のすべて、努力のすべてが、他には決して理解されない、あるいは仮の主人の意に反するような存在に捧げられていることを隠すための嘘である。自らの秘密は頑なに守り、親しきものと諍いになろうとも知識を発見の目から護る。ヴェクナの教義が自身の良心に訴えかけるところがほとんどないため、闇に身を置くことを恐れない。
また無属性の信奉者にとって、ヴェクナへの信仰は実用的な観点からになるだろう。ヴェクナを奉仕の見返りに力を与えてくれる庇護者とみるには縁遠い。神の定めたことに従って行動するだろうが、黒い陰謀には進んで加担したりはしない。闇の影響力を和らげる結果のことを行おうとも、積極的に釈明を行う必要はないのだ。例えば他の神々から同類と見られているレイヴン・クイーン、ゼヒーア、アスモデウスなどと敵対することすらありうる。とはいえ、積極的に仲間を悪に染めるのが主義ではなかったとしても、仲間が悪事に手を染めるのを止めることはなく、その悪事を後々自分のために利用することを厭わない。
ヴェクナの僕を作る
ヴェクナの僕を作るなら、以下の考え方を頭に入れておくのがよいだろう。
クラス
ヴェクナに仕えるすべてのキャラクターが信仰クラスとは限らない。ヴェクナは影の力の源と強く結びついているため、信徒の大部分もそれに倣おうとする。アサシン、メイジ、ウォーロックはその典型だ。信仰クラスでは、ヴェクナは属性絡みでいくぶん込み入った話になる。信仰クラスの大半はその神と属性を同じにすることを求められるため、インヴォーカーや(キャバリアではない)パラディンをプレイしたいなら、属性は悪に決まる。アヴェンジャーやクレリックは若干融通が利き、無属性か悪かが選べる。2つのクラスは例外で、ウォープリースト(堕ちた地の勇者)とルーンプリーストは仕える神に関係なく属性を選べる。とはいえ、明らかに悪の神に仕えるのだからそれなりの理由が必要になるだろう。
種族
どんな種族も不具の神に忠誠を誓う理由はありえる。ヴェクナはリッチとなる前はヒューマンであり、伝統・価値観・文化といったものの見方がヒューマン由来のものであるため、ヒューマンは一番数が多い。レヴナントもアンデッドという身に唯一理解のあるヴェクナに身を捧げるかもしれない。デーヴァやほとんどのフェイ起源の種族は、この影の神にはほとんど興味を持たない。
技能と技能パワー
秘密の神の信徒なのだから、それに類する物事に習熟したり、汎用パワーを関係のある技能パワーに置き換えたりするのがたしなみだろう。まずはヴェクナが最も関心を持つ魔法学、歴史に宗教が優先だ。
特技
この記事で解説している特技に加え、ヴェクナの信奉者は信仰関係、知識伝承、そして影の勇者に記載されているような、影と関わりのある特技を好む。特に、<死の使徒>、<学識の使徒>、そして<影の使徒> (堕ちた地の勇者) はヴェクナが自らのお気に入りに力を授けたような表現ができる。
クラス特徴とパワー
キャラクターのパワーを選ぶにあたっては、他のクリーチャーから隠れたり欺いたりする[幻]キーワードのようなパワーに専念しよう。アンデッドを創る、あるいは影から力を得られるかのような[死霊]ダメージを与えるパワーも重要だ。DMの許可が得られれば、[光輝]キーワードのパワーを[死霊]や[精神]に置き換え、それらしくするのもいいだろう。
属性と詰めとなる細部
繰り返しになるが、ヴェクナを奉ずる定命の大部分は悪属性であるため、冒険者向きではない。ごく稀にいる無属性の信奉者にしても、あえて自身の信心を明かして神敵から迫害を受けようとはしない。どのようにして囁かれしものに惹かれるに至ったか?ヴェクナを信仰するプレイヤー・キャラクターを作るなら、“禁じられた知識の護り手”が世界への正義と神への忠誠の折り合いをつけるのに格好の存在になるだろう。英雄的行為をしつつ、このセクトは構成員に対する制約が少なく、ヴェクナの悪に染まりにくい。高潔な騎士のキャラクターと手段や方法についてやりあうことになるかもしれないが、世界の破滅に対しては協力できるだろう。
このセクトに関係を持たないことを選ぶなら、どういう物語になるだろう?自分の神の影の側面と、この世界で課せられた責務に対してどう向き合うのか?ヴェクナとは終末なのだろうか?ヴェクナを模して神への道を望むのか?レイヴン・クイーンやゼヒーアのような、他の神憎しからヴェクナに仕えているのか?自らの信心はひた隠しにするのか、はたまた身の危険を顧みずパンテオンでも最悪の扱いである神に献身するのか?神敵に相対したとき、どう振る舞うのか?いくら無属性であるとはいっても、仕える神が勧めているのは悪行なのだ。パーティーが同じ穴のムジナであったとしても、悪の冒険者は滅多に成功を掴めない。裏切りやパーティー内の陰謀が互いの足を引っ張り、ほとんどすべてのケースが血みどろの共食いに終わる。例によって、悪のキャラクターを作る前に、ダンジョン・マスターやほかのプレイヤーとよく話し合って、パーティー全体の方向性に反しないよう調整しておくこと。
新しい英雄級特技
“その名を囁かれしもの”は、アンデッドや秘密の分野の覇権を我が物にと試みる。その信奉者や意志の代行者に、主人は働きに応じた褒美で報いる。ヴェクナの僕のような信仰キャラクターにぴったりくる特技を以下に記す。
Command Undead Vecna Feats
Corrupting Presence
Hasten the Rot
Master of Secrets
Touched by Darkness
Vecna’s Final Command
Command Undead
ヴェクナはすべてのアンデッドの支配を狙っており、その闇の支配力を自らに仕える者にも使わせる。
前提条件:アンデッドを目標にする“チャネル・ディヴィニティ”のクラス特徴、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君はコマンド・アンデッドのパワーを得る。
Command Undead 特技パワー
君はアンデッド・クリーチャーを数瞬だけ言いなりにする。
[遭遇毎]◆[信仰]・[装具]・[影]
標準アクション 近接爆発5 (レベル21で10)
目標:爆発内のアンデッド・クリーチャー1体
攻撃:[判断力]対意志
ヒット:君は目標を3+[選択能力値]マスまで横滑りさせる。目標は君の次のターン終了時まで動けない状態になる。目標に隣接して自分のターンを終了したクリーチャーはすべて5ダメージを受ける。
レベル11:10ダメージを受ける。
レベル21:20ダメージを受ける。
ミス:目標は君の次のターン終了時まで幻惑状態になる。
Corrupting Presence
君が闇から力を得て攻撃するとき、ヴェクナは君に影のような外套を纏わせるのを好む。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:[死霊]のキーワードを持つ、遭遇毎および一日毎の[信仰]パワーを使用するとき、君は近接爆発1の区域を作ることができる。この区域は君の次のターン終了時まで持続する。区域内の“明るい”光は“薄明るい”光になる。この区域内にいる味方が[死霊]キーワードを持つ攻撃パワーを使用する際、攻撃ロールに+1のパワー・ボーナスを得る。
Hasten the Rot
アンデッド・クリーチャーは君からヴェクナの匂いを感じ取る。君に打たれるたび、連中は君の背後にいる闇の主人の存在に身をすくませる。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君の[死霊]キーワードを持つ遭遇毎および一日毎のパワーがヒットしたアンデッドの敵は、通常の効果に加え、君の次のターン終了時まで減速状態になる。
Master of Secrets
君の知識の秘密が、使命を達成するのに必要なパワーを授ける。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君はあたかも<魔法学>、<地下探検>、<歴史>、<自然>、<宗教>に習熟しているかのように技能パワーを習得することができる。
Touched by Darkness
禁じられた研究が君の魂を黒く染める。
前提条件:任意の信仰系クラス、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君が[死霊]キーワードを持つ[信仰]パワーを使用するとき、君の攻撃は目標の持つ[死霊]に対する抵抗を5ポイントまで無視する。
Vecna’s Final Command [信仰]
命令すれば死霊術の力が君のもの。君は己の神格の力を呼び降ろし、死にゆくクリーチャーを操って最期の奉公をさせる。
前提条件:“チャネル・ディヴィニティ”のクラス特徴、ヴェクナを信仰していなければならない
利益:君はヴェクナズ・ファイナル・コマンドのパワーを得る。
チャネル・ディヴィニティ:ヴェクナズ・ファイナル・コマンド 特技汎用パワー
君は死を一時食い止め、最後の一撃を打たせるだけの時間を稼ぐ。
[遭遇毎]◆[チャネル・ディヴィニティ]・[信仰]
即応・割込 近接爆発5
トリガー:爆発の範囲内のクリーチャーのヒット・ポイントが0以下になる
目標:トリガーを誘発したクリーチャー
効果:目標は君が選択したクリーチャー1体に対して1回の基礎攻撃を行う。
筆者について
ロバート・J・シュワルブはダンジョンズ&ドラゴンズ、ウォーハンマー・ファンタジー・ロールプレイ、A Song of Ice and Fire RPG、 Star Wars RPG、d20システムにおいて200近いタイトルのTRPGのデザインや開発にかかわって表彰されたゲーム・デザイナーだ。ウィザーズ・オヴ・ザ・コースト社での最近の作品はD&D® Gamma World:Famine in Far-Go、Dark Sun Campaign Setting、モンスター・マニュアル3があり、またドラゴン・ダンジョンマガジンの両方で、レギュラーのライターをしている。著者に関してさらに知りたい場合は、彼のウェブサイト(www.robertjschwalb.com.)を参照してほしい。
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